移動販売スーパーの「とくし丸」に関しては
- とくし丸 儲からない
- とくし丸 赤字
- とくし丸 失敗例
・・・などのネガティブな情報を見かけます
実際に私も上記に関しての記事は幾つか書いているのですが、それは「とくし丸」を否定するつもりで書いている訳ではありません
実際に私が懇意にしている「とくし丸」のオーナーさんは
- 日販12万
- 開業して3年
- 毎年右肩上がり
- 週5日間の稼働
・・・を実現されて完全に「とくし丸」の理想的なモデルケースと言えます
今回の記事では
- とくし丸の成功例(日販10万超え)
- 儲かるオーナーの特徴(戦略・行動・心構え)
- 個人宅だけでは厳しい(老人ホーム・集会所への飛込み営業)
- まとめ
・・・に関して深堀していきます
とくし丸の成功例(日販10万超え)
とくし丸の採算ラインは定かではありませんが、私が懇意にしているオーナーさんから聞いた話では
日販10万円
・・・が一つの目安になります
成功しているオーナーさんは単に「商品を売る」という行為に留まらず、顧客との深い信頼関係を築いています。
- 顧客のニーズを深く理解した品揃え: 単にスーパーから提供される商品を並べるだけでなく、顧客からのリクエストを積極的に取り入れ、次回の訪問時に用意するといった努力を惜しみません。本部・提携先のスーパーの意見は当然ながら参考にした上で、地域の特性に合った品ぞろえを工夫されています
- 「御用聞き」としての役割: 買い物の手伝いだけでなく、ちょっとした困りごとにも親身に対応することで、顧客からの信頼を勝ち取っています。
これにより、単なる販売員ではなく、「地域の見守り役」として認識され、口コミでの新規顧客獲得にも繋がっています。
- ルートの最適化と効率的な巡回: 顧客ごとの滞在時間を調整し、限られた時間で最大限の売上を上げる工夫をしています。特に、人気の高い時間帯や、購入頻度の高い顧客を優先的に訪問するなどの工夫は不可欠とのこと。
とくし丸の顧客も、高齢の方が多いです。その為に、午前中が6割・午後3時までが3割と比重を置かれて巡回されています
- 地域コミュニティへの積極的な参加: 豆腐の移動販売をしている私が全く出来て居ないことで、とくし丸のオーナーさんが取り組んでおられることが有ります
それは地域のお祭りやイベントに顔を出し、顔見知りを増やすことで、地域全体に溶け込んでいくことです
正直、イベントは土日祝に行われることが多いので私は積極的ではないのですが、とくし丸のオーナーさんは忙しい中でも開業以来、欠かさず顔を出されています
儲かるオーナーの特徴(戦略・行動・心構え)
戦略
儲かるオーナーは、漠然と販売を行うのではなく、明確な戦略を持って事業に取り組んでいます。
- ターゲット顧客の明確化と深掘り: どのエリアの、どのような層の顧客にアプローチするかを明確にしています。特に、足腰の悪い高齢者や、スーパーまで距離がある地域に住む人々に重点を置いています。「広く浅く」ではなく「狭く深く」耕していく、いわゆる「弱者の戦略」を忠実に実践されています
「とくし丸」がFC展開をされているので地域分析のデータも提供される可能性があります。この辺りはFC加盟する上でのメリットになりますね。
私の場合は完全に個人での開業ですから「現場に出ないと何も分からない」状態でした
この辺りのメリットを存分に生かせば「加盟金が高い」とか「ロイヤルティが高い」などの不満分子は出てこないハズです
- リピーターを増やす仕組み作り: 新規顧客の獲得も重要ですが、それ以上にリピーターの確保に力を入れています。定期的な訪問はもちろんのこと、顧客の誕生日にお祝いの言葉を伝えたり、体調を気遣うなど、パーソナルな関係性を築くことで、顧客の「とくし丸ファン」を増やしています。
とくし丸のオーナーさんは驚く位に個人の情報を把握されています。今の時代は個人情報には敏感にならざるを得ないのですが、それだけ顧客からの信頼性は抜群であると言えます
行動
- 圧倒的な行動力とフットワーク: とくし丸のオーナーさんは開業当初は、なりふり構わず新規顧客開拓のための訪問営業を行ったり、地域イベントに足を運んだり、泥臭い営業をされています
この辺りの開業当初の新規開拓はFC本部の援助も有るとのことですが、それだけに限らず永続的に営業活動をしていたのが今の業績に結び付いいてるとの事です
- 迅速かつ柔軟な対応: 顧客からの要望やクレームには迅速に対応し、可能な限り柔軟な姿勢で解決に努めます。例えば、急な注文変更にも快く応じたり、要望された商品を次回の訪問時に必ず用意するなど、顧客満足度を高めるための努力を惜しみません。
- 健康管理と自己投資: 長時間運転や商品の積み下ろしなど、体力を使う仕事であるため、自身の健康管理にも気を配っています。また、販売スキルやマーケティング知識を学ぶための自己投資も怠りません。
心構え
- 顧客への奉仕精神: 「お客様に喜んでもらいたい」という強い奉仕精神が根底にあります。単に商品を売るだけでなく、顧客の生活を豊かにするという使命感を持っています。
- 粘り強さと諦めない心: 新規顧客開拓や売上向上は常に順風満帆ではありません。時には断られたり、売上が伸び悩んだりすることもありますが、そこで諦めずに次の一手を考え、行動し続ける粘り強さを持っています。
- ポジティブ思考とセルフマネジメント: 困難な状況に直面しても、それを乗り越えるためのポジティブな思考を持ち、自身のモチベーションを高く保つセルフマネジメント能力に優れています。
個人宅だけでは厳しい!老人ホーム・集会所への飛込み営業
とくし丸のビジネスモデルは、個人宅への訪問販売が基本です。しかし、日販10万円を超える売上を達成するためには、個人宅への訪問だけでは限界があるという厳しい現実があります
その理由は下記が考えられます
- 効率性の問題: 個人宅を一件ずつ回る場合、移動時間や駐車スペースの確保、顧客との個別の対応などに時間がかかり、一日の訪問件数には限りがあります。また、必ずしも全ての訪問先で商品が売れるわけではないため、効率が悪い場合があります。
- 顧客数の限界: 特に、高齢化が進んでいる地域の場合は、全ての高齢者がとくし丸のサービスを必要としているわけではありません。その為に、戸別配達に完全依存した場合は1日で廻ることの出来る顧客数の限界が早期に来てしまうとの事です
- 売上の不安定性: 個人宅の売上は、顧客の購買状況や体調、天候などに左右されやすく、日々の売上が不安定になりがちです。特定の顧客への依存度が高い場合、その顧客の購買が止まると売上に大きな影響が出ます。
これは豆腐の移動販売をしている私も同様で、大口の御客様は有り難い反面、その方が購入されない場合は即、廃棄に結びつきます
このような課題を乗り越え、より安定的に高収益を上げるためには、
- 老人ホーム
- デイサービス
- 集会所
・・・などへの「飛び込み営業」や「計画的なアプローチ」が不可欠となります。
飛込み営業の仕方
実際にはFC本部の協力も貰えたそうですが、協力してくれる期間は当然、限られた期間になります。これは「とくし丸」だけではなくて他のFC本部でも同様ですね
実際に、この部分を個人の裁量で切り開けるオーナーさんだけが勝ち残ると言われていました
しかしながら、やみくもに飛び込むのではなく、そこにも戦略・アプローチの仕方が有ります
- 施設のニーズ把握: まずは、施設の管理者やスタッフに連絡を取り、施設利用者の買い物に関する困りごとやニーズをヒアリングします。どのような商品が求められているのか、販売の頻度や時間帯など、具体的な要望を把握することが重要です。
- デモンストレーション販売の提案: 懇意にしているオーナーさんが一番大事な部分は、このデモンストレーションだと言われています
とくし丸は知名度も有りますし、怪しまれる業態ではありませんが、それでも購入される御客様としては不安なものです
ですから最初から長期的な契約を求めるのではなく、まずは施設内で数回デモンストレーション販売を行わせてもらうことを提案します。実際に商品を手に取ってもらい、その利便性や品揃えの豊富さを体験してもらうことで、施設側もメリットを感じやすくなります。
- 施設側のメリット提示: とくし丸の導入が施設にとってどのようなメリットがあるかを具体的に提示します。例えば、入居者の生活の質向上、職員の負担軽減、レクリエーションの一環としての活用などをアピールします。
私も豆腐を介護施設で販売させて頂いてますが一番嬉しいのは施設のスタッフさんから
- 「あなたが来るのを入居者さんが楽しみにしてるよ」
- 「入居者さんの表情が明るくなった」
- 「私たち施設のスタッフも買い物に行く時間がないので助かる」
・・・と言って頂くことです
集会所・自治会へのアプローチ
地域の集会所や自治会は、地域の住民が集まる場所であり、個人宅への訪問とは異なる形で多くの顧客にアプローチできます。
自治会への働きかけ: 地域の自治会や町内会の集まりに顔を出し、とくし丸のサービスを紹介します。回覧板での告知や、集会所での定期的な販売会の開催などを提案します。
- 販売会の企画: 特定の日時に集会所の駐車場などを借りて、販売会を企画します。これにより、一度に多くの住民に商品を販売できるだけでなく、地域住民同士の交流の場としても活用され、新たな顧客の獲得に繋がります。
- イベントとの連携: 地域のお祭りやイベントが開催される際に、とくし丸が出店することを提案します。地域の活性化に貢献することで、住民からの認知度を高め、好意的な印象を与えることができます。
- 広報活動の協力依頼: 地域住民への周知のために、自治会の広報誌や掲示板への掲載を依頼するなど、広報活動への協力を仰ぎます。
とくし丸の販売地域は買い物難民とも呼ばれる不便な地域が多いです。それゆえに横のつながりは非常に強く、信頼出来る方の紹介の場合、話がうまく進むことも多いです
また、地域の名士と言われる方との信頼関係を築くことが出来れば、近隣の名士も容易に紹介して頂けることもあります
それには、先ずは商品・人間性・販売姿勢を信頼してもらうことが非常に大事であると、とくし丸のオーナーさんは話されています
まとめ
日販10万円を超える成功を収めているオーナーは、単に商品を売るだけでなく、顧客一人ひとりに寄り添い、深い信頼関係を築き上げる「御用聞き」としての役割を担っています。
儲かるオーナーに共通する特徴としては、明確な戦略、圧倒的な行動力、そして揺るぎない心構えが挙げられます。データに基づいた顧客分析、迅速な対応、そして何よりも顧客への奉仕精神と粘り強さが、成功を支えています。
懇意にしている、とくし丸のオーナーさんと話していて、いつも想うのですが
「とくし丸で成功する人は上手くFC本部と付き合っている」
・・・と言うことです
加盟金・ロイヤルティを払っている訳ですから、積極的に本部には色んな相談を投げかける一方で、
「やるのは自分自身」
・・・との強い決意を感じます
FC加盟に限らず、成功する人・儲かる人は明確な理由があります