焼き鳥の移動販売は儲かる?売れる場所の選定と交渉の進め方

私は豆腐の移動販売をしているのですが、良く焼き鳥の移動販売の方に出会います

 

羨ましいことは「ニオイ」で、御客様を惹きつけることが出来ることですね

これは豆腐には無い魅力ですから。

 

そして火を通す食材ですから、これからの季節で心配される食中毒の問題が殆どないのも魅力です

 

この記事では、焼き鳥移動販売の収益性、成功のための場所選定と交渉術、開業に必要な資金・備品・許可を深堀していきます

 

焼き鳥の移動販売は儲かるのか?

 結論から言うと、焼き鳥の移動販売は、適切な戦略と努力があれば十分に儲かるビジネスです。

 

その大きな理由は、以下の点にあります。

 

高い利益率の確保が可能

 焼き鳥は、飲食店の中でも比較的高い利益率を確保しやすい商品です。

 

  • 原材料費の抑制: 鶏肉は部位を選べば比較的安価に仕入れることができ、串打ちを自社で行えばさらにコストを抑えられます。ネギやタレなどの副材料も、大量仕入れで単価を下げやすいです。
  • シンプルな調理: 炭火やガス火で焼くだけと調理工程がシンプルで、人件費を抑えやすい傾向にあります。
  • 高い客単価: 1本あたりの価格は数十円から数百円ですが、複数本購入されることが多く、ドリンク類なども合わせて提供すれば、客単価を効果的に上げることができます。

 

低い初期投資と固定費

 店舗を構える一般的な飲食店と比較して、初期投資と固定費を大幅に抑えられるのが移動販売の大きな強みです。

 

  • 車両購入費が主: 主な初期投資は、移動販売車(軽トラックなど)の購入・改造費用と焼き台などの調理器具です。店舗の賃貸契約や内装工事費が不要なため、開業資金のハードルが低いです。
  • 家賃・光熱費の抑制: 店舗家賃がかからず、使用する電気やガスも発電機やプロパンガスで賄えるため、固定費を大幅に圧縮できます。
  • 人件費の削減: 基本的にオーナー自身が一人で運営するため、開業当初の人件費を最小限に抑えられます。

 

機動性を活かした集客

 移動販売の最大の魅力は、その機動性です。

 

  • 「売れる場所」へ移動できる: お客様のいる場所へ自ら移動できるため、イベント会場、商業施設の軒先、オフィス街、住宅街のスーパー前など、その時々で最も集客が見込める場所を選んで出店できます。
  • イベント出店の恩恵: 地域のお祭り、花火大会、フリーマーケット、スポーツイベントなど、一時的に人が集中する場所に出店することで、爆発的な売上を狙えます。

 

日本人は「焼き鳥好き」

焼き鳥は、老若男女問わず幅広い層に愛される国民食です。

 

  • 安定した需要: 特定のトレンドに左右されにくく、年間を通じて安定した需要が見込めます。
  • テイクアウト需要: 手軽に持ち帰って食べられるため、テイクアウト需要が非常に高い商品です。

 

売れる場所の選定と交渉

 焼き鳥移動販売の成否を分ける最も重要な要素の一つが、「どこで売るか」です。

 

  1. 売れる場所の具体的な候補

 

  • スーパーマーケットや商業施設の駐車場・軒先:
    • 特徴: 購買意欲の高い顧客が多く、特に夕方の買い物客を狙えます。駐車場が広く、車での来店が多い場所が有利です。
    • 交渉: スーパーや商業施設の運営会社、またはテナント担当者に直接交渉が必要です。売上の一部をロイヤリティとして支払う「場所代」が発生することが一般的です。

 

 

  • オフィス街やビジネスパーク:
    • 特徴: ランチタイムや仕事終わりのテイクアウト需要を狙えます。昼食難民が多いエリアや、ちょっとした飲食用スペースがある場所が好ましいです。
    • 交渉: 企業やビルの管理会社、周辺の商店会などに交渉します。許可を得られれば、定期的な出店が期待できます。

 

 

  • 住宅街の空きスペースや公園近く:
    • 特徴: 日中の主婦層や夕方の家族層、子供たちの利用が多い場所を狙えます。移動販売車が停車しやすい場所、目立つ場所が重要です。
    • 交渉: 土地の所有者(個人、企業、自治体など)に交渉します。地域住民とのトラブルにならないよう、配慮が必要です。

 

 

  • イベント会場・祭り:
    • 特徴: 一時的に爆発的な集客が見込めます。高い売上が期待できる一方、出店料や競合も多いです。
    • 交渉: イベント主催者や祭り実行委員会に直接問い合わせ、出店条件(出店料、スペース、使用設備など)を確認します。早めの申し込みが必須です。

 

 

  • 大学のキャンパス内・専門学校周辺:
    • 特徴: 学生の購買意欲が高く、比較的リピーターになりやすいです。
    • 交渉: 学校の事務局や生協に交渉します。

 

 

  • 道の駅・観光地:
    • 特徴: 不特定多数の観光客やドライバーをターゲットにできます。
    • 交渉: 施設管理者に交渉します。

場所選定の重要ポイント

  • 人通りの多さ・ターゲット層の存在: 最も基本となる要素です。自分の焼き鳥がどのような客層に響くかを見極め、その客層が多い場所を選びましょう。
  • 競合店の有無: 周辺に焼き鳥店や競合する移動販売が少ない場所が有利です。
  • 出店許可の取りやすさ: 場所の所有者や管理者との交渉がスムーズに進むか、現実的に許可が下りる場所かを見極めます。

 

 

  • 電気・水道・排水設備の有無(または対応可否): 車両の設備だけで賄えない場合、これらの設備が利用できるか、あるいは近くに利用できる場所があるかを確認します。
  • 駐車スペース・導線: お客様が安全に立ち寄れる駐車スペースがあるか、人通りの導線上に位置しているか。
  • 周辺環境: 騒音、臭い、煙など、周辺住民や店舗への影響を考慮し、迷惑にならない場所を選びましょう。

交渉の進め方とポイント 

  • 丁寧なアプローチ: まずは電話やメールで連絡を取り、アポイントメントを設定します。
  • 明確な提案: どのような目的で、どのような形式(週に何回、何時~何時までなど)で出店したいのかを具体的に説明します。
  • 衛生管理の徹底をアピール: 食品を扱うため、衛生管理の基準をクリアしていること、周辺を汚さない対策を講じていることなどをアピールし、信頼を得ましょう。

 

 

  • メリットの提示: 相手にとってのメリット(集客力向上、施設利用者へのサービス向上、場所代収入など)を明確に提示します。
  • 契約書の作成: 口頭だけでなく、必ず書面で契約書を交わし、出店期間、場所代、営業時間、利用可能な設備、撤去時のルールなどを明記しましょう。

必要な資金・備品・許可

 焼き鳥の移動販売を始めるには、様々な準備が必要です。

 

  1. 必要な資金の目安

 

焼き鳥の移動販売の開業資金は、車両の購入方法や設備によって大きく変動しますが、おおよそ200万円~500万円が目安となります。

 

  • 車両費: 100万円~300万円(新車・中古車、軽トラック・バン、改造費などによる)
    • 軽トラックの移動販売車は、新車で300万円以上、中古車で100万円台から購入・改造が可能です。
    • キッチンカー専門の業者に依頼するか、自身でDIYする方法もあります。

 

  • 厨房設備: 50万円~100万円
    • 焼き台(炭火、ガス、電気)、冷蔵庫・冷凍庫、シンク(2層式以上)、換気扇、給排水設備、発電機、プロパンガスボンベなど。

 

  • 初回仕入れ費: 10万円~30万円
    • 鶏肉、ネギ、タレ、串、容器、袋、割り箸、ナプキンなど。

 

  • 運転資金: 30万円~50万円(数ヶ月分の燃料費、場所代、消耗品費など)

 

  • その他諸経費: 20万円~40万円
    • 各種許可申請費用、保険料、ユニフォーム、名刺、看板など。

 

 

  1. 必要な備品

 

  • 主要調理器具: 焼き台(炭火、ガス、電気)、寸胴鍋(タレ用)、バット、トング、包丁、まな板、串入れ
  • 冷蔵・冷凍設備: 業務用の冷蔵庫・冷凍庫(車両に設置または積み込み式)
  • 給排水設備: 2層式以上のシンク、給水タンク、排水タンク、手洗い器
  • 衛生用品: 手洗い石鹸、消毒液、ペーパータオル、ゴミ袋、軍手、使い捨て手袋、マスク、帽子、エプロン

 

 

  • 販売用品: レジ(簡易POSレジなど)、つり銭、商品陳列ケース、照明、のぼり旗、看板、メニュー表、容器、袋、割り箸、ウェットティッシュ
  • 電力供給: 発電機(騒音や排気ガスに注意)、延長コード
  • 消火器: 万が一の火災に備えて必須です。

必要な許可・資格

 焼き鳥を扱う移動販売は、様々な許可と資格が必要です。

 

  • 食品衛生責任者:
    • 食品衛生法に基づき、営業許可取得に必須の資格です。
    • 各都道府県の食品衛生協会が開催する講習を受講することで取得できます。
    • 調理師免許や栄養士免許などがあれば、講習免除で取得できます。

 

 

  • 飲食店営業許可(移動販売):
    • 管轄の保健所にて、営業車の構造や設備、衛生管理体制が基準を満たしているか審査を受け、許可を得る必要があります。
    • 自治体によって基準が異なるため、必ず事前に保健所に相談し、確認することが重要です。

 

 

  • 道路使用許可:
    • 公道で販売する場合は、管轄の警察署に申請し、道路使用許可を得る必要があります。
    • イベント会場や商業施設などの私有地の場合は不要ですが、施設管理者との交渉・契約が別途必要です。

 

 

  • 自動車運転免許:
    • 当然ながら、移動販売車を運転するための運転免許(普通自動車免許など)が必要です。
    • 車両の総重量によっては、準中型免許などが必要になる場合もあります。

まとめ:焼き鳥移動販売は「情熱」と「準備」が成功の鍵

 焼き鳥の移動販売は、高い利益率と機動性を活かせば、十分に儲かるビジネスです。

 

しかし、その成功は、美味しい焼き鳥を提供する「味の追求」、人が集まる「場所の選定と交渉」、そして開業に必要な「資金・備品・許可」の綿密な準備にかかっています。

 

 

何よりも大切なのは、焼き鳥への情熱と、お客様を笑顔にしたいというホスピタリティです。

 

 

準備を怠らず、情熱を持って取り組めば、あなたの焼き鳥移動販売はきっと成功を掴むことができるでしょう。

おすすめの記事